2020年のマイベストアルバム
あけましておめでとうございますの季節から十日足らずでまたしんどい状況になってしまいました。2020年いかがお過ごしましたか?と問いかけたところで、ほとんどの人がいい1年やったと言う人はいないと思いますし、自分も嬉しいことはありつつも、音楽にのめり込みはじめてライブにほとんど行けない一年でした。
仕事がテレワークもクソもなく稼働しなきゃいけない職場なので、お金は人生で一番貯まりましたが、車買うための頭金にするためにCDとレコードもさして買わなかったし、むしろFANZAのほうにお金を使ったんじゃないかって気がしてます。
2019年はベスト25までつくりながら、めんどくさがって文章を書きませんでしたが、今回は数は減らしたけど、ちゃんと感想も書こうと思います。
10.サニーデイ・サービス「いいね」
Sunny Day Service - いいね!【Official Full Album Stream】
ここ数年リリースしてきた長時間の大作と打って変わって、35分で纏められたアルバム。好きな音楽をごった煮させた前作から、新しいドラマーを迎え、バンドサウンドに回帰していますが、シンプルにアルバム通してメロディーの強度がかなり強いし、凡百のインディーバンドとの格の違いを感じます。
9.髭「ZOZQ」
髭 "ないものねだり" (Official Music Video)
へー新譜出してたんだーぐらいの軽いテンションで聴いてみたら、高校のときに聴いてた髭のワクワク感そのままで、よりメロディーが際立ってて(メロウな曲が特にすばらしくて)、アルバム全体の構成が綺麗にまとまってて、非常に完成度が高いアルバムでした。
8.ラブリーサマーちゃん「THE THIRD SUMMER OF LOVE」
For Tracy Hyde脱退以降ずっと敬遠してたんですが、ミュージックマガジンで岡村詩野氏が満点の10点をつけてて、そんなにすごい作品なのか?と思って聴いたんですが、アルバム全編通して90年代のUKロック志向全開で、メロディーも抜群にキャッチーで、バンド全体のグルーヴ感も素晴らしくて度肝を抜かれました。
For Tracy Hyde時代から止まってた自分からしたら、クールなボーカルがかっこいいし、the brilliant greenを彷彿とさせるけど、フォロワーとかでは一切なく、自分がやりたいこと追求してたら、シンプルにかっこいいロックアルバム作ってたという趣のアルバムです。
7.YeYe「30」
YeYe - 暮らし(Official Music Video)
前作MOTTAINAIをたまたまレンタル落ちで買って、かなり素晴らしかった流れから買ったアルバムでしたが、 古今東西のインディーポップを取り入れて、多様な音が鳴らされているけど、タイトルに自身の年齢を冠したように、普段の生活と地続きの音楽を作ってる趣が素晴らしいです。
6.LOSTAGE「HARVEST」
10年弱続いたスリーピースを解体し、サポートメンバーを迎えて、バンドの根幹であるハードコア要素をほぼなくすという、大きな転換点となるアルバムですが、問題作とかでは一切なく、LOSTAGEというバンドの歴史の中で作られるべくして作られた作品だと思います。
全面的にアコギが入ってても、ラウドな音がなくても、ピアノが入ってても、鬼神のようにドラム叩いてた岩城さんが穏やかな顔でドラムを叩いてても、メロディーの素晴らしさとアティテュードはまったく変わらず、最高にエモーショナルな音楽でした。
このアルバムを引っ提げて、47都道府県でライブするという言葉を信じて、自分が住む街に来てくれるのをずっと待ちます。
5.Real Estate「The Main Thing」
Real Estate - Paper Cup (Official Video)
トップ10で唯一海外のバンドです。サブスクで音楽聴き始めて2年以上経ったけど、結局トラップをはじめとする昨今の洋楽より、フレーズとグルーヴとメロディーが一体となったインディーバンドばっかり聴いてしまうし、このアルバムはいつどういう気分で聴いても、不思議としっくりくるし、落ち着けるんだけど、何回聴いても聴きどころがたくさんあって、これからずっと飽きることがないであろうアルバムです。
4.TAMTAM「We Are the Sun!」
TAMTAM - Worksong! Feat.鎮座DOPENESS
ceroの「POLY LIFE MULTI SOUL」という大傑作以降で、古今東西のワールドミュージックを完璧にこの国のポップスに落とし込んだ素晴らしいアルバムだと思います。
単純にリズムと歌声の親和性が高く、聴いててめちゃくちゃ気持ちいい音楽だし、化粧品とかのCMに使われてもいいくらい強度が高い曲ばかりだと思うんだけどなあ。
3.環ROY「Anyways」
全編トラックも制作した3年ぶりのアルバムで、TLで大絶賛されてたので聴いたのですが、シリアスなトラックと自身の生活が反映されたリリックとの親和性が完璧でした。
ヒップホップて普段聞くときに、どれだけかっこよくても重く感じて中々聴かないのですが、このアルバムはシリアスで軽さがまったくないのに、何回でも聴いてしまうので、12月たくさん聴いた分そのまま順位に反映されてしまいました。
2.田中ヤコブ「お先にどうぞ」
田中ヤコブ "BIKE" Official Music Video
2020年もまた初めて知ったミュージシャンを大好きになれた年でした。
自ら全楽器を演奏するマルチプレイヤーであり(しかも演奏がめちゃくちゃうまい)、聴きどころしかないアレンジばかりだし、メロディーはめちゃくちゃ美しくてポップだし、全方位に才能とセンスがずば抜けているミュージシャンだと思います。
1.SuiseiNoboAz「3020」
初めて聴いてから1カ月も経ってないアルバムを年間ベストにするのってどうなんだと思うかもしれないけど、2020年に聴いて本当に本当によかったアルバムでした。
ボアズを聴いて何百回も思ったけど、これほどまでにロマンチックな音楽を奏でるバンドって日本にはいないし、間違いなく日本のオルタナティブロックにおける一つの到達点といっていい大傑作です。
番外編
the pillows「トライアル」
2020年一番聴いたアルバムでした。
たまたまピロウズが近所のゲオに安価で投げ売りされてて、その中で買った1枚だけど、2020年の自分には圧倒的に響いた音楽でした。
表題曲のトライアルを聴いて何度グッときたことか。
MIMATA「Smile」
Smile by MIMATA - TuneCore Japan
2020年は久々にプレイヤーとしてライブに出て、自分でライブの企画もしようと思ってたんですが、叶いませんでした。
2年前に大学生ぶりにバンドをしたいと思って、バンド募集のサイトで出会い、仲良くなった友達が全編宅録で作成したアルバムです。
変則コードを多用した楽曲はポップでひねくれてるようだけど、とても純粋で美しい音楽です。
本人が影響受けた曽我部恵一やAlex G好きな人には是非聴いてほしいですね。
2021年も大変だけど、好きなことをたくさんしていける一年でありたいですね。